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俯いてしまったかなめに宗介はどうしていいか解らない。
「か…かなめ…」 触れようと手を伸ばす。 「ばか…」 「す…すまない…」 なんとなくだめな気がして手を引っ込める。 「謝ってんじゃないわよ」 「し…しかし…」 怒っているような彼女にどうしていいかわからない。 「なんなのよ」 グスッ…と鼻をすする音。 ああ…自分はやはり駄目なのだろうと宗介は肩を落とした。 「嫌…なのだろう?」 ぽつりと呟くとかなめが勢いよく顔を上げた。 「嫌なんて言ってない!」 「しかし…泣いて」 「嬉しいの!!ばか!」 なぜでは怒っているのだと思ったがこれ以上怒らせるわけにはいかないので黙っておく。 「一人にしたら…承知しないんだからね」 「しないぞ」 手を伸ばして髪に触れる。 「もう…あんなの…いやなんだからね」 「わかっている」 頬に手をあて涙を拭う。 「絶対絶対いやなんだからね」 「ああ」 そのまま宗介は椅子からベッドに移動する。 「約束…だからね」 「もちろんだ。」 恥ずかしそうに頬をそめるかなめに宗介はもう一度目を見て問い掛けた。 「かなめ。俺と結婚してくれ」 「幸せにしてくれなきゃ許さないわよ」 「必ず幸せにしてみせる。」 「うん!」 「愛してる。」 「愛してるよ…そーすけ」 かなめはもう泣いていなかった。 「あ~どうなることかと思ったぜ」 「ミッションコンプリートだな」 「まったくソースケはいっつもカナメに心配かけすぎなのよ!」 「サガラさん…いいなぁカナメさん…」 モニター室で宗介のプロポーズを見ながらそれぞれため息を付いた。 ミスリル披露宴にてその映像が流され二人が延々といじられまくるのはそれから一年後の話し。 PR |
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