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【2025/07/22 04:11 】 |
すれ違い5
気が付けば体はふわふわと白い空間に浮いていた。

これは夢だ。
宗介はすぐに理解した。

なんだかずっと聞きたいと願っていた声が聞こえた気がしてそっちの方を向いた。

するといつの間にか手には銃を持ち背後にはクルツがいてどこかの廃ビルに宗介はいた。

目の前の部屋に入ると床には美しい女性が倒れていた。

俺はこの女性を知っている…
だが
思い出せない。

体は言うことを聞かずその女性に勝手に触れる。

だめだ。
触れてはいけない!
汚れてしまう。
あの無垢な笑顔が消えてしまう!!
体は勝手に動きその女性を腕に抱いた。

その瞬間
その美しい四肢がすさまじい爆発音と共にちぎれ飛び
宗介はそこで目が覚めた。

肩が上下に激しく揺れる
のどが痛い。
息が切れて苦しい。
どうやら叫んだようだ。
顔になんだか違和感を感じる。
手で顔を覆えば濡れていたのが解った。

涙…だと?
そんなもの久しく感じなかったものなのに。

夢のあの女性は誰なのだろう。
とても大事で愛しくてずっとずっと望んでいたような気がする。

でも思い出せない。
前に会った事があっただろうか?

いつまでも寝てるわけにはいかないと思い宗介は横に置いてあった上着を羽織る。
ポケットに何かはいっている。

出してみれば小さな箱だった。
中には青い宝石の付いた小さな指輪。

それをみたとたん宗介は落ち着かなくなった。
帰らなければ。
彼女の元へ
彼女とは誰だ
俺はどこに帰るのだ

頭が割れるように痛い

もう何がなんだか解らなくなっていた。







「あぁあああぁあああ!!!!!」
医務室から悲鳴が聞こえた。
宗介だ。
さっき部屋にいったら気持ちよさそうに寝ていた。

テッサはかなめに連絡するかを迷っていた
強がりで意地っ張りな彼女は本当は怖がりで不安定な女性だと解っている。
だからよけいに連絡するかを迷う。

今の宗介を見て彼女がショックを受けるかもしれない。
悲しみに心を壊されてしまうかもしれない。

一時は恋のライバルだったがテッサにとって宗介もかなめも愛すべき友人だった。

悩むテッサに追い討ちをかけるような宗介の悲鳴。

テッサにはこれ以上は耐えられなかった。


続く
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【2011/05/17 01:36 】 | フルメタ宗かな | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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