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クルツがかなめに電話をかける1時間前
-第二ミスリル- 「あたしが迎えに行くわ。」 いつの間にか任務から戻ったマオが二人に声をかけた。 「メリッサ!」 「ねぇさん。かなめは俺が迎えにいく。」 「あんたはだめよ、シャワー浴びてご飯食べて仮眠をとりなさい。テッサもよ」 たばこを吸いながらテキパキと指示を出す。 「メリッサ!私はまだ大丈夫です!」 「俺もだ!」 「あんたらね…鏡見なさい。ゾンビみたいな顔してるわよ。そんな顔でかなめを迎えに行くなんて絶対許さないわ」 あの子鋭いのよ。と煙草の火を消した。 「わかった。シャワー浴びてコーヒー飲んで迎えにいく。」 「わかってないじゃないの」 「俺のせいなんだよ!あいつが変なの解ってて先行させたのも、それを気にしないフリをしてあいつを車に戻さなかったのも俺なんだよ!」 わかっていた。クルツには宗介の異変が。 だいたいそんなときは兄貴分である俺が見ててやらなきゃならなかったのに、と今にも自らを殴りそうな顔で叫んだ。 「ウェーバーさん…」 「クルツ…」 マオは仕方ない奴ね…と苦笑して背中をポンポンと叩いた。 「あんたのせいじゃないわよ。報告書読んだけど、ソースケが油断しすぎなのよ。平和ボケなんて戦争バカだったあの子にはあっちゃならないことだわね」 「ねぇさん」 「ほら!シャキっとしなさい!行くならとっととシャワー浴びてかなめを迎えに行く!早くしないとあたしが行くわよ!!」 慌てて出て行ったクルツを見ながらテッサも席を立った。 「メリッサ私も少し仮眠を取ります。かなめさんがきたらちゃんとします」 「ええ。少し休みなさい、あんたもずっと寝てないんでしょ?」 心配そうにテッサを抱きしめると頭を撫でた。 ダナンに乗っていた時とは比べ物にならないが、実際テッサは忙しかった。 会社として色々とカモフラージュしているが研究や事務処理や出張などテッサは殆ど休んでいない。 マデューカスがサポートしているがテッサも色々大変なのだ。 「大丈夫よ。あの子達はそんなヤワな関係じゃないわ。」 「そうですよね…ありがとう。メリッサ…」 豊かなマオの胸に頬を寄せ、暖かい彼女の体温を感じるとテッサの心は癒されていった。 続く PR |
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