" /> 彼女の寝顔 小説置き場 忍者ブログ
  • 2025.06
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • 2025.08
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【2025/07/18 20:16 】 |
彼女の寝顔
「うー…ねむ…ぃ…」
1時間目が自習になり、いつもならなんだかんだで真面目な彼女は自習になればクラスメイトをまとめ、ある程度静かにさせるのだが…今日は具合でも悪いのか自習になった瞬間突っ伏してしまった。
心配そうにチラチラと千鳥を見ていた常盤が俺と視線が合うとこっちにやってきた。

「ねぇねぇ相良君。かなちゃん大丈夫かなぁ?」
「そうだな。具合が悪いなら保健室に連れて行こう。」

俺は席を立ち千鳥に近づいた。

「千鳥…大丈夫か?具合が悪いなら保健室に…」
「ん…」
「千鳥?」
「…かなちゃん寝ちゃってる?」
「やはり具合が悪いのだろう」
「具合悪いって言うか、寝不足と低血圧って感じだけど…」

俺には彼女に何かあってからでは遅い。
屈んで顔を覗き込みながら声をかける。

「千鳥…」
「ん…そーすけ??」

気怠そうに目を開けた彼女に名を呼ばれた瞬間ドクンッと心臓が跳ねた。

なんだ…この感覚は…

気が付くと彼女の手が俺の頬に触れていた。
頬の傷に触れ、そのまま指を這わせ唇に触れる。

――ドクンッ
また心臓が跳ねた。

「ち…ちど…!!」

頭が真っ白になるくらい
幸せな笑みを彼女が浮かべている。

――ドクンッドクンッ
心臓が飛び出して来そうなぐらいはねている。

「おかえりぃ…寂しかったぁ…」

そして彼女は俺の頭を抱き込んだ。

「――!?」
『おぉおぉお!ついにきたか?!』

教室中からどよめきが起こる。
頬に額に柔らかいモノが当たる。

―ドクンッドクンッドクンッドクンッ
心臓がうるさい。

「そーすけ…だぁいすき…」
「―ッ!?」

何かが
吹き飛んでしまいそうだった。

「こらっ!なにしてるの!!」

いつの間にか担任が戻って来ていた。
ため息を付きながら千鳥を起こしている。

今のは…なんだ…

ガタンと音がして千鳥が起きた。

担任が注意をして出て行く。
…とにかく千鳥を保健室に…
それだけを考えるようにして千鳥に声をかける。

「千鳥…その…具合でも悪いのか?」

勢い良く振り返った彼女の顔を見てもう俺は保健室などどうでもよくなってしまった。

少しでも長く君のその顔が見たくて上手くは出来なかったが声をかけ続けた。


いつか本当に
君にそう言ってもらえたら…
そんな事を考えながら。


END
*
彼夢の軍曹さん目線w彼目線は文字数超取られます(汗)ギリギリですよ(笑)
PR
【2011/05/04 00:19 】 | フルメタ宗かな | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
<<祈り | ホーム | 七夕>>
有り難いご意見
貴重なご意見の投稿














虎カムバック
トラックバックURL

<<前ページ | ホーム | 次ページ>>